以前にも書きましたが、革靴を洗うことはあまりおすすめをしていません。1回、2回ぐらいの洗いならばそんなに影響はないかもしれませんが、何回も洗うと革がダメージを受けていることが実感できます。洗いが終わった後に革靴を履いた時、足に違和感を感じたこともありました。革が縮んだという友人もいました。
しかし、今回はしっかりと洗っているところを紹介いたします。
今回洗う@伸太郎の革靴のお値段ですが実は約30万円です。もちろん銀座大賀靴工房でオーダーメイド製作しております。アッパーは仏デュプイ社製の最高級のカーフ。底はブラックラピット製法の革底に半カラス仕上げ。お気に入りの一足です。
輝いていますね(*^^*)
今日はこの革靴を洗います。
【1.下準備】
靴ひもは最初にはずしておきましょう。その後、馬毛ブラシなどでホコリを落とし、革の表面に付いている古いワックスやクリームなどを除去します。
汚れ落としには、モゥブレイの「革用汚れ落とし ステインリムーバー」と「リムーバークロス」を使っています。
すっかり艶がなくなりましたね。
【2.洗う】
靴の中にインソールが入っている場合は抜いてください。
革靴をバケツに入れて、全体を濡らします。
洗うと決心した以上、どっぷりと濡らしましょう。
使用する洗剤は、モゥブレイの皮革専用の洗剤サドルソープです。
適量の洗剤をスポンジに付けて洗います。
スポンジの柔らかい面を使って革を優しく洗ってください。
実際に洗ってみましょう。
革靴の中は、汗が染み込んでいたり、雑菌が繁殖していたりしますので、
スポンジでゴシゴシと洗ってください。
【3.すすぎ】
皮革用洗剤サドルソープには保湿剤が含まれていますので、
軽くさっと水をかけて、泡がとれればオーケーです。
洗い終わった直後の靴
【4.ふき取り】
乾いた雑巾などで、表面を軽く叩くようにふきます。
靴の中も雑巾を突っ込んで拭いてください。
【5.新聞紙をつめる】
本当はシューキーパーを入れてほしいのですが、シューキーパーを持っていない方のために、今回は新聞紙を詰めてみました。新聞紙で水分を吸収させるとともに、型崩れを防止します。
靴の先までしっかりとつめてください。
つめおわりました。結構パンパンに張っています。
ダスコ サンデッドライムを入れています。幅広・甲高の@伸太郎愛用のシューツリーです。
【6.乾かす】
日陰で乾かします。
革底ですので、底にも通気性がある場所を探して工夫をして乾かしましょう。
新聞は、つめた翌日に、いちど全部を抜いて、新しい新聞を詰めなおしましょう。そのほうが早く乾きます。季節によっても変わりますが、2~3日の陰干しで乾きます。
さて、靴が乾きました。乾燥すると、ところどころ革が傷んでいるのがよくわかります。
【7.靴の傷み具合の確認】
革がかなり乾燥をしていますので、最初にデリケートクリームを塗り込んで潤いをしっかりと与えましょう。おすすめはブートブラック リッチモイスチャークリームです。傷んでいるところ、特に履きジワのあたりはしっかりとクリームを塗り込みましょう。
リッチモイスチャークリームで革靴全体に潤いを与えた後は、
通常の靴磨きの作業に入ります。