前回はサフィールノワール クレム1925の油性クリームに関して書きました。
クレム1925は、ピカピカにしたい人向きと書きましたが、ピカピカにしたくない人向きの靴クリームを紹介いたします。
友人にブーツマニアがいるのですが、その友人に教えていただいた話です。
------------- 以下友人の話 -------------
ブーツでは、レッドウイングがフェザーストーンレザーというのを出していて、ほかメーカーはクロムエクセルレザーのものを多く出しているのですが、それらは今までのワークブーツに塗るミンクオイルよりもコロニルを使う人が多いです。クリームやワックスとは違うマットな感じのツヤがでます。
Collonil コロニル 1909 シュプリーム クリームデラックス
ブーツはドレスシューズのようにツヤッツヤはあまり良しとせず、かといって以前のように汚く履いてオイルだけ入れておけっていうのともちょっと違ってきているので、「今っぽく」手入れしようとすると、何を使えばいいかわからないみたいです。
黒のクロムエクセルは、芯通しされていない為、使い込むと色落ちしたところが茶色になり、それを「茶芯」と呼び、その状態になるのを目指して履き込む人が多く、その為コロニルが重宝されたんだと思います。
------------- 友人の話ここまで -------------
マットな感じのツヤと書かれていますね。マットとは「光沢が無い、ツヤがない」という意味です。ツヤのない感じのツヤとはどういうことでしょうか?
分かりませんよね(^_^;)
いや、ツヤはあるんです。きれいなツヤはあるんだけど、クレム1925のようなピカピカじゃなくて、落ち着いた風合いの、深みのあるシブイ光沢と言えばよいでしょうか。
そんなコロニルの深みのあるシブイ光沢が好きな方は多いですよ。有機溶剤未使用なので、靴クリームなのに、ほのかに良い香りもします。
クリームも少しジェル状ぽくなっていますので、皮革への浸透性が高いです。また、靴クリームにはめずらしく、フッ化炭素樹脂が配合されていますので、撥水性が高いです。雨の日にも強い靴クリームですね。そのあたりもブーツ好きに愛されている理由かもしれません。
最後に、コロニル1909の「1909」とは、コロニルが創業した年です。創業100年以上のドイツの老舗メーカーです。
クレム1925(フランス製)もそうですが、欧州のメーカーは年代を入れるのが好きなのかな?